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先頭文字スタイルのすゝめ

ご覧のような指定で組版の仕事が舞い込んだとき、みなさんはどう処理されておられるだろうか?



医学関係の副教材で、スミ+特色(M部分)の2色刷り。最終的には解答のC100%は紙色に変更する(あるいは出力しない)のだが、著者校正や解答頁の作成・照合に必要なため、とりあえず解答も目視可能なようにしておかなければならない。
2〜3年前からのシリーズ物で、現在はInDesignCS2で組んでいるが、当初はクライアントの出版社がQX3.31の環境であったため、3.31での組版を要請された。文字スタイル機能のない3.31での作業を考えると気が遠くなり、「QX4.1でないと大変なことになる」となかば強引に説得した覚えがある*1
そんなこんなでQXタグなどを活用して3冊ほどこなしたが、QXのバグか(このようなややこしい演算が苦手なのか)行末がピッチリ揃わないケースが目立ち、ある時点でInDesignでの組版に変えさせてもらった。


で、ちょうど1年ほど前、毎コミの+DESIGNING the InDesignというムックを購入し、「(5-)4. 先頭文字スタイル」(p.122)の記事を読んで目からウロコが落ちたのだった。


「先頭文字スタイル」という名称に惑わされがちだが、段落先頭に「なし」の文字スタイルを適用することにより、段落の途中から別の文字スタイルを適用させることが可能だったのだ。それも複数。
作例の場合なら、それぞれの文字スタイルを適切に作成し、「段落スタイルの編集/ドロップキャップと先頭文字スタイル」で以下のように設定すればOK。(なお解答No.の区切りは半角スペースを入力してある)*2




私の場合、いまだにCS2なので、これを繰り返し6組ほど設定して何とかしのいでいるが、最新のCS3では便利なことにループ機能も備わったらしい。


このループ機能については、n-yujiさんの遠近法ノートで3回にわたって触れられている。
また、詳しく知りたい方は、YUJIさんのInDesignの勉強部屋に先頭文字スタイル先頭文字スタイルの応用先頭文字スタイルのループとして解説されているので、ぜひご参照願いたい。

*1:事実、後に友人の同業者に聞いたところによると大変苦労したらしい

*2:蛇足だが、当然ながら解答欄は出来るだけ幅を揃え、行をまたぐことも禁止なので、さらにもうひと苦労する