モリサワのPr5書体の改訂
実験る〜むさんのところでも問題になっているが、MORISAWA PASSPORTアップグレードキット3rdが発表され、Pr5書体の文字置き換えテーブルが改訂された。
リンク先でも触れられているとおり、20070726の記事の脚注にさりげなく書いていた、過去データとの互換性を考慮してフォント名は変えてくれるのだろうという期待は見事に裏切られた。
アップグレードキットは071203の月曜日に到着していたのだが、気になりながら時間がなくて放置していた。
で、実験る〜むさんのコメント欄で言及した字形パレットから字形を選択して変更した場合は問題ないのではないかということを、前に使用したファイルを利用して簡単ながら急いで検証してみた。
右端の2列は3列目と8列目を標準字形に変更したうえで、同じ字形が表示されるように字形パレットから字形を変更したもの。
まずは旧Pr5の環境で
次に新Pr5の環境
何故か何の変化もないように見える。なんで?
使用したのはA-OTF リュウミン Pr5 L-KL。
試しにR-KLに変更してみると
こちらは私の欲しかった字形に改訂されている。
で3列目と8列目+右の2列を抜粋して並べたのがこれ。*1
黄色地が変化しているのが今回改訂部分のハズ。段落書式で印刷標準字形を設定した列は改訂の影響を受けているが、右の2列は変化がない。
つまり段落書式・文字書式の設定などで印刷標準字形を選択して(あるいは字形パレットのヨコの矢印から)字形を適用したものでない限り今回の改訂は問題にならないのではないかと思う。
L-KLが改訂されていないように見える件*2については、モリサワに電話で確認しようとしたがズーッと話し中。抗議の電話が鳴りまくっているのかな?
以下、モリサワへのリンク
改訂案内、改訂内容pdf、注意事項pdf
(以下071205 13:33追記)
コメント欄でNAOIさんにいただいたご意見が気になったので、ちょっと検証してみた。
アップデートしたが出来ていないPr5のL-KLとアップデートしたR-KL間での特殊な環境だが.......。
L-KLの標準字形で問題になりそうな文字を字形パレットから入力*3。
コピーしてR-KLに書体変更.......問題ない。(検証方法はこれでいいのか?)
字形パレットからはL-KLの●部分のみjp04のタグが付いているのが確認できた。
そもそも2004変更とは関係ないのでハズしちゃった...でもCIDはそのままということか?*4
ここでは省いたが、1-80-55「靱」はちょっとややこしいことになっている。
NAOIさんの関連ページはこちらから。
(以下071206 11:00追記)
L-KLが更新されていなかったが、今日起動して再確認すると更新されていた。
アップデート後にも再起動したのだが、その時点では上記の状態だった。
このことについてモリサワから返答が来たので記しておく。
調査資料をいただき、ありがとうございます。
弊社にて確認いたしましたが、正しく表示されておりました。
恐らく、アプリケーション特有の環境が影響している可能性がございます。InDesign独自のフォント情報キャッシュファイル「AdobeFnt??.lst」
(?? は2桁の数字)を削除いただき、InDesignを再度起動いただくことで、
該当する情報が再構築され解決する場合がございます。但し、このファイルはPC環境に多数あり、MacOS9の頃は、特定のファ
イル格納場所をご案内できたのですが、MacOS X環境、Windows環境で、
Adobe CS関連の環境ファイルを理解しておりません。
詳細は、Adobe社様へご確認いただく事をおすすめいたします。