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小塚明朝Rの問題_JIS04字形の適用された「靭」

ちょっと資料を作成する為に、以前の記事で使ったInDesign CS2のファイルをCS3で開けて、別のテキストフレームに「靱」を7文字入力し、ダブルクリックで字形を変換し、タグ付きテキストに書き出してみた。
末尾の文字は「靱」と書き出され、表とは違う。



あまり気にすることもないのだが、id:NAOIさんの「InDesign CS3における漢字の表現方法の優先順位」という記事に書かれてあることとちょっと違うので、当該記事のコメント欄に

CID7152(ユニコード9771)を選択した状態で字形パネル右端のCID13624をダブルクリック入力したものを、タグ付きテキストで書き出すと字形パネルで見える<04>ではなくというタグが付きます。
アルファベット順だと<04>が先だと思うのですが……。

と質問してみた。


NAOIさんのお答えによると「InDesign CS2だと'jp04'に対応していないので('jp04'に対応するのはCS3から)、CID+13624は'jp83'で表現されます。」ということで、元がCS2で作製したものだったのがそもそもの原因らしい。
リンク先と書き出した字形タグの書式が異なっているが、OSのバージョンによるものらしい。NAOIさんがご報告されることになるだろう(コメント欄参照)。
●この件に関するNAOIさんのエントリは以下の通り
InDesignのグリフ置換の挙動がMac OS Xのバージョンによって変わる
「InDesignのグリフ置換とOSのバージョン」についてのAdobeからの回答


案の定、CS3で新規書類を作成した上で書き出すと、「靱」となって一件落着したのだが、そこでもう一つ問題を発見……。


小塚明朝Rで同じこと(靱=CID7152=ユニコード9771を選択した状態で字形パネル右端_並びはCID順_のCID13624をダブルクリック入力したものを、タグ付きテキストに書き出す)をすると「靭(=ユニコード976D)」として書き出される(「靭」を選択した状態で、字形パネルのメニューから「JIS04字形」を適用したのと同様)。



他の書体でもいくつか同様のことを試してみたが「靱=ユニコード9771」あるいは「靱=ユニコード9771」となる。


つまり、小塚明朝RでCID13624をダブルクリック入力した文字は「JIS04字形の適用された靭」であるため、他の書体に変更すると(JIS04字形は設定されていないので)「靭」となってしまい、確実に文字化けが発生する結果となる。


頭の片隅の記憶を辿って検索してみると、この件もNAOIさんの「小塚明朝のバージョンによる'jp04'サポートの違いと題する記事の末尾にちゃ〜んと書かれてある。流石である。