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5字ルビの組み見本

何度も扱っている隣接する親文字以外へのルビのかけ方*1だが……
いま進行中の案件で丁度いい例が出て来たので、少し例示してみる(ルビは中付き・センター揃え)。


デフォルトの設定では仮名にはルビ1字分(親文字の1/2)かけてもよいことになっているので右端のようになるが、ルビと親文字はセンターで揃っているワケではなく、JIS X 4051に準拠しているとはいえず、見苦しいといわざるをえない【右端】。
このような場合、「文字かけ=なし」として隣接する文字には一切かけない設定にする以外には、「文字かけ=無制限」「親文字間の調整=なし」とすることでしかセンターには揃わない【右から2つ目】。


親文字1字に対してルビが5文字なので、親文字換算で1.5字分オーバーするが、これを前後に振ると2分4分。よって親文字前後のアキをともに2分4分とすると「文字かけ=なし」と同じ状態となる。


  • 親文字の前4分アキ・後ろ2分4分アキとすると仮名のみにルビ1字分かかる【右から3つ目】=JIS X 4051準拠
  • 親文字の前2分アキ・後ろ2分4分アキとすると仮名のみにルビ半字分かかる【右から4つ目】
  • 親文字の前後とも2分アキとすると仮名・漢字ともにルビ半字分かかる【右から5つ目】
  • 親文字の前4分アキ・後ろ2分アキとすると仮名にルビ1字分・漢字にルビ半字分かかる【右から6つ目】=JIS X 4051では処理系定義として許容(準拠)
  • 親文字の前後とも4分アキとすると仮名・漢字ともにルビ1字分かかる【右から7つ目】


上記5例の場合、どの設定でも読者の誤読を招く可能性は殆ど無いが、結局、親文字前後のアキのバランスを考慮し、漢字にルビ半字分かけることを許容することとし、6つ目の処理方法とした。


レイアウトグリッドを非表示にした画面は以下の通り。



当ブログ内関連頁
3字ルビ及び4字ルビの処理
行頭及び行末にかかる3字ルビ及び4字ルビ
ルビ_漢字にもルビ半角分かける場合
熟語ルビ/ルビのぶら下がり etc.

*1:当ブログ中でも「文字かけ」(=InDesignの表記)としたり「ルビかけ」(=JIS X 4051の表記)としたり、表記の不統一がみられるがご寛恕願いたい