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私の「文字組みアキ量設定」_1109版_05

前回までに作成した基本的な設定【HW-J】は、あくまでもさらにカスタマイズするための元とする設定
但し、禁則調整方式に「調整量を優先」以外を適用する場合には、このままでも大丈夫。案件毎に異なる場合が多い「行頭括弧類」・「行末句読点類・括弧類」それぞれの扱いは、共に「基本設定」さえ変更すれば問題ないハズ。
※少しややこしくなった「段落頭の字下げ及び括弧類」に関しては次の回で確認することにする。


ここからさらに、「調整量を優先」の特徴を最大限に生かすため(あるいは「ぶら下がり/あり」併用時のバグを誤魔化すため)に*1、【HW-J】をもとに(私の経験上)比較的目立たないと思われる箇所の最小値を調節して調整可能箇所を増設する【HW-Jt】。
※不要な誤解を避けるために、これから提示する最小値をマイナス値にした設定【HW-Jt】を「追い出し」や「追い込み優先」に使用したからといって、何ら余計なツメを施すことはない。その場合の挙動は【HW-J】とほぼ同じで、最小値が参照される「追い込み優先」時に約物以外の部分でも目立たない部分でツメが施される(約物に調整が集中しない)程度である…と付言しておく。


●最小値をマイナス値にした設定【HW-Jt
【最小値の調節=調整可能箇所の増設】
具体的には以下の部分を「−3%」とする。

  • 括弧類の内側
  • 丸括弧の外側
  • 読点(コンマは除く)の前
  • 区切り約物・和字間隔・行頭禁則和字・平仮名・カタカナ・全角数字の前後

つまり、丸括弧・区切り約物・和字間隔・行頭禁則和字・平仮名・カタカナ・全角数字は少なくとも−6%、(丸括弧意外の)括弧類および読点(コンマは除く)は−3%の調整可能値をもつことになる。


※重複する箇所は−6%となる。
以前の設定(1002版の【HW_At】)では「区切り約物」は除外していた。
同じく、以前の設定では−2.5%(−5%)としていたが、−3%(−6%)に変更した*2


[例えば「前の文字クラス/始め括弧類」の場合……]

  • cmd+optキーで同じ数値に設定する部分を選択
  • もとが「0%」で片側だけ上に挙げたモノなら「−3%」に

      • -

  • もとが「0%」で前・後ともに上に挙げたモノなら「−6%」に
  • サブメニュー内はその範囲でしか同時に選択できないようだ

      • -

  • 何らかの数値が入っている場合は(この場合は12.5%)、「その数値から−3%(あるいは−6%)」

      • -

  • shiftキー、cmd+optキーで同じ数値に設定する部分を選択
  • もとが「0%」で前・後ともに上に挙げたモノなら「−6%」に

      • -

  • shiftキー、cmd+optキーで同じ数値に設定する部分を選択
  • もとが「0%」で片側だけ上に挙げたモノなら「−3%」に

      • -

このように、(文字クラスに注意しながら)同じ数値に設定する部分を選択して、数値入力することの繰り返し……。

  • 連続した部分はshiftキー、飛び飛びの部分はcmd+optキーで
  • サブメニュー内はその範囲でしか同時に選択できない
  • 元が「0%」で片側だけ上に挙げたモノなら「−3%」に
  • 元が「0%」で前・後ともに上に挙げたモノなら「−6%」に
  • 何らかの数値が入っている場合は、「その数値から−3%(あるいは−6%)」

この際に、間違って「最適値(最大値)」より大きい数値を入れると「最適値(最大値)」も変更されてしまうので要注意*3


これをすべての文字クラスに対して設定していくのだが、少しやってみれば、コツは摑めるハズ。
「前の文字クラス」で設定してしまえば、「後の文字クラス」の画面では設定済みのハズだと考えられるが、念のために数値の確認を怠らないように。
※変更する文字クラスを前・後に選択して変更していけばそれでコト足りるハズだが、設定モレを防ぐためにはこの手順が無難。


結果、設定変更終了後の基本設定は以下のように、[混在]だらけになってしまう。
【HW-Jtの基本設定】


【HW_Jt】設定後の詳細設定画面のすべてのスクリーンショットを纏めたpdfは以下からダウンロード可能
HW-Jt_setting.pdf 直 アイコンをクリックするのがベター

  • サブメニューを表示する必要があったので見えない部分があるが、前・後どちらかの文字クラスから参照すれば判るハズ
  • 区切り約物・和字間隔・行頭禁則和字・平仮名・カタカナ・全角数字は(ほぼ)同じ設定
  • 青文字で表示されているのは以前の設定(1002版の【HW_At】)と異なる部分


お詫び今回、さらにいくつかのバリエーションを提示するつもりだったが、例の「対:段落先頭の中点類」と「段落1字下げ」の件を次回で確認し、その後のホントの最終回でバリエーションを提示することに方針を変更した。

*1:この辺りの件については、禁則調整方式=調整量を優先のすゝめ_再01InDesignの改行位置判断の基準_お手上げですの連続記事を参照…もう2年前になる…

*2:写植の経験から1/32em(3.125%)および1/16em(6.25%)に親近感を覚えないワケでもないが、気まぐれのようなモノ(0.5%の差は大したことではない…と思う)

*3:CS3まではアラートが表示され入力不可となっていたハズ