私の「文字組みアキ量設定」_1109版_06
さて、今回は話を少し戻して……
基本的な設定【HW-J】において、対:段落先頭の中点類を「25%」にしたことにより、基本設定画面では段落字下げの設定が[混在]となってしまったことは確認済み。
それでは、【HW-J】を元に段落冒頭を1字下げする場合、どのような設定を行えばいいのか? ということを考えてみる。
【HW-J】の元としたデフォルトで用意されている設定「行末受け約物全角/半角」には字下げの有無と1字下げの場合の段落先頭の始め括弧類の扱いによって以下のように4つのバリエーションがある。
その「文字組みアキ量設定」の基本設定パネルでの違いは以下の通り。
- 字下げなしの場合
- 段落1字下げ時:段落先頭の始め括弧類の扱いによるバリエーション
[参考]アキ量設定一覧.pdf ← アイコンをクリックするのがベター
先に作成した【HW-J】を元にして同様に設定したみた。
- 字下げなしの場合は変更せず
- 段落1字下げ時の設定をデフォルトと同様に
以下はそれぞれを適用した状態*1。
- 当然、段落先頭の中点類は思ったようには処理されない
詳細設定の「前の文字クラス/段落先頭」を覗いてみると……
- すべて「100%」に変更されてしまっている
ここで、望む結果にするには「125%」とすればイイことはすぐに察しがつくだろう。
で、修正する。
ついでに、段落先頭の括弧類を「起こし全角」とする場合には変更すべきだと考えている、折り返し行頭の始め括弧類の扱いも修正してしまう。
[折り返し行頭の括弧類を全角ドリとするには……]
- 図中の「赤字部分」を変更するだけ
この「起こし全角」修正後の基本設定画面は……
- 対:行頭の括弧類の処理も基本設定のみの変更で可能なようだと判る
- 他の設定も段落字下げ部分は同様に[混在]となる ※中点類の対:段落先頭を「125%」としたため
変更後の設定を適用した状態は以下の通り。
- 望む結果が得られた
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さらに、ここで(すこし考え方を変えて)当初の目標とした設定【HW-J】から、対:段落先頭の中点類をデフォルトの「0%」に戻した設定【HW-K】を派生させた。
- 対:段落先頭の中点類をデフォルトの「0%」に
- 結果、基本設定の「段落字下げ」は「なし」となる
さらに、基本設定のみで段落1字下げの設定を変更して3種類……
- 起こし全角の対:行頭の括弧類の処理も基本設定のみで修正可能
適用結果は以下ようになる*2。
「設定の手間」あるいは「設定の管理」をどう考えるか次第だが、対:段落先頭の中点類を「25%アキ」とする場合には、それぞれの設定を予め作成しておいた方がイイのかもしれないが、(段落先頭の中黒は全角ビュレットを使用するなど)その必要がない場合は、(基本設定のみの変更で完結するので)その都度設定しても手間ではないだろう。
どうも、今回の一連の記事はこの【HW-K】をまず設定してから、そのバリエーションとして、対:段落先頭の中点類を「25%アキ」とする【HW-J】を派生させた方が流れがスムーズだったろうと大いに反省している。
●当ブログ内関連ページ
箇条書きなどの冒頭の中黒
段落先頭の1字下げについて
次回は最終回として、行長が短い際に必要となると思われる「約物の最小値をもう少し小さくした設定」と約物の最小値を(ほぼ)ベタにした「ツメ組み用の設定」を提示して長い連載を終了する予定。
●オマケに……
[段落冒頭の1字下げを全角スペースで入れる場合は…]
段落先頭の1字下げを全角スペースで実現する手法を採用している現場もあるようだが、私はあまり推奨しない。
理由は上記リンク先を参照していただければ理解していただけると思うが、どうしてもという場合には以下の設定に変更することでアキの発生を抑えることができると思う*3。
「前の文字クラス/和字間隔」 ※「後ろの文字クラス」は大丈夫なハズ
- 最大値を最適値と同一にする(調整に使用されないということ)