テキストフレームにおける欧文ベースライン揃え
先日の記事に続いて、今回は同じく欧文ベースライン揃えであるが、テキストフレームの場合に注意すべき点を書いておく。
「文字揃え」は「欧文ベースライン」としているが、「行送りの基準位置」に「欧文ベースライン」ではなく「仮想ボディの上」など仮想ボディベースのモノを採用した場合……
※画像バックのグリッドは揃え位置の目安として置いてあります。
- 「行送りの基準位置」は「仮想ボディの上」
- 使用書体は前回の記事同様、FOT-筑紫明朝 Pr5-R/FOT-クレー Pro-M/FOT-グレコ Std-M
- 仮想ボディとの関係を見る限り特に問題はないが、欧文ベースライン位置は当然異なっている
上の例は各行毎に1段落としてあるが、すべてを同一段落としても同じ。
- 仮想ボディとの関係を見る限り特に問題はないが、欧文ベースライン位置は異なっている
行の先頭文字を同書体とした場合は……
- 行頭文字の書体の欧文ベースライン位置に縛られ、各書体は(そのラインに)欧文ベースラインを基準に揃えているのが判る
欧文ベースライン位置がもっと顕著に異なった場合……
- あくまでも「行送りの基準位置」は「仮想ボディの上」…すべて同じ文字サイズ
- 同様に、行頭文字の書体の欧文ベースライン位置に縛られ、大変見苦しいことになる
ところが、「行送りの基準位置」を「文字揃え」と同様に「欧文ベースライン」とすると……
ご覧の通り(実際にはフレーム最先頭の書体の欧文ベースラインに縛られていることになるのだろう)*1。
よって、(従来からオススメしている通り)基本的に「文字揃え」と「行送りの基準位置」は同様に設定しておくことを推奨する(とはいえ、各種の揃えを「欧文ベースライン」を基準にすることは、よほどの理由がない限りオススメすることはない)。
●追記(2011.11.11)
上で推測した、「実際にはフレーム最先頭の書体の欧文ベースラインに縛られている」件をついでに検証しておく。
先頭の文字を「Copperplate Gothic 32 BC」に変更すると……
- あくまでも「行送りの基準位置」は「仮想ボディの上」…すべて同じ文字サイズ
- Copperplate Gothic 32 BCのベースラインが後続の和文書体のそれより高い位置(上)にあるということ
やはり、思った通り。
コレを思い通りに制御するには……(以前の記事のように)「カスタムベースライングリッド」を設定し、「グリッド揃え」を「欧文ベースライン」とする。