カーニング各種のおさらい
Illustrator・InDesignのカーニング機能それぞれの違いについて簡単に説明した動画を作成し、YouTubeで公開した(画面は主にIllustratorを使用しているが、InDesignも考え方は共通)。*1
※Photoshopも考え方は共通(2013.04.19追記)*2
Illustratorの画面で、各種カーニング機能の違いを説明しています。
InDesignの場合もほぼ同様に考えてイイのですが、異なる部分は随時InDesignの画面も交えて説明してあります。
※InDesignで、オプティカルとプロポーショナルメトリクスを併用した場合、マズイ結果になるのは知っていたが、Illustratorでは特に問題ないの場合は少し挙動が異なるということは今回の作例で初めて知った。
(併用した場合の初期的な表示は「オプティカル」が優先され、「プロポーショナルメトリクス」は無視されるようだ。しかし、その後に手動でカーニングを施すとInDesign同様に異なるツメの機能がダブって効く結果になり、書体によっては文字が重なる…この部分、2014.05.13追記)
- ちなみにサイドベアリング情報は仮想ボディと実際の字面とのアキといえる。文字ツメ(例の%で指定するモノ)の基本的な数値情報として利用され、この部分をすべてツメてしまうのが「100%ツメ」となり、50%なら半分ツメルことになる(今回は無関係)
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【補足・訂正】
●ものかのさんのHP
※この部分、20131020追記
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動画の内容を要約すると……
まず、OpenTypeパネル(InDesignでは文字パネルサブメニューのOpenType機能)の
プロポーショナルメトリクス:(文字パネルの)カーニングの設定如何に関わらずフォント内部の情報によりプロポーショナルに文字が送られる(ペアカーニングは無関係)
次に、カーニング(kerning)設定の
0:カーニングは行われない
和文等幅:(プロポーショナル)欧文のみペアカーニングが行われる(フォントに依存)
オプティカル:アプリケーションが独自に判断してカーニング値を決定する(フォントに依存せず)
※OpenType機能のプロポーショナルメトリクスを併用した場合、Illustratorではオプティカルのみが有効かのように見えるが手動調整を加えると(プロポーショナルメトリクスが)加算され、InDesignでは(当初から)加算されることになるので注意
自動(InDesignではメトリクス):プロポーショナルメトリクスの値に加えて(欧文・和文とも)ペアカーニングが行われる(フォントに依存)
※ペアカーニングが適用された部分には「(-20)」などと丸パーレン付きで表示される
Illustrator・InDesignともに、手動で個別に行うカーニング(ショートカットはoption+矢印キー)は、カーソル位置の字間が対象となり、その増減値は環境設定で指定できる(さらに+commandキーで設定値の5倍、テキスト選択時にはその範囲のトラッキング適用値となる。いずれも1/1000em単位)
※カーニング=自動(メトリクス)を適用した部分にこの手動カーニングを行うとカーソル直前の文字のプロポーショナル情報が失われる*3(OpenType機能のプロポーショナルメトリクスが効いている場合は大丈夫) 詳細記事
尚、OpenTypeのFeature Tagを説明したページの ‘palt’と‘kern’の項には共に “If kern is activated, palt must also be activated if it exists.” の一文があり、限りなくバグに近い挙動であるといっていい。*4
- ↑Illustratorでの設定箇所(「トラッキング」としか表記されていないが「カーニング」もこの数値を使用する)
●動画でほぼ理解できるとは思うが、当ブログ内の関連ページは以下の通り。
オプティカルカーニングについて
オプティカルカーニングのツメ量と文字サイズ
フォント毎に差異のあるツマり具合
メトリクスには「プロポーショナルメトリクス」の併用が必須_再 ※前出