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フレームグリッドとのズレを解消するもひとつの方法

InDesignの「フレームグリッド」で作業していると、グリッドからテキストがズレて2行分になってしまって困ってしまうことが度々起こりますね(これが初心者さんがフレームグリッドを嫌うというか、避ける理由のひとつでもあると思っていたりもしますが…)。

その原因は主にグリッド設定より大きな文字が入る場合で、よく遭遇する例としては、フレームグリッドの1行目にグリッド設定より大きな文字が入るとズレて2行取りのようになりますし、フレームの最終行に入ると1行分のアキが発生し、さらに次のフレームの先頭が2行取りになってしまうというようなことがあります。

その回避方法として、手っ取り早いのは「1行取り」とする方法があります。まあ、これが一般的に行われていることでしょう。

でも、もひとつ方法がありますが、これが意外と知られていないようですし、案外簡単な方法ですので紹介しておこうと思います。

大きくしたい理由は様々でしょうが、よくあるのは「欧文フォント部分」を「正規表現スタイル」を利用して「フォントを変更してサイズを少し大きくする」というようなことですね。

で、そのもひとつの方法というのは…文字サイズの変更を文字サイズそのものではなくグリッド設定に対する%で指定し、「文字の比率を基準に行の高さを調整」のチェックを外すという方法。これを文字スタイルとして登録しておいて適用すればすんなりとズレは解消されます。*1

他には「テキストフレーム設定」の「ベースラインオプション/先頭ベースライン位置」を弄る方法もありますが、1行目の問題は回避できても、最終行に入る際の問題は、「グリッド揃え」や「文字揃え」との絡みで解決できない場合がありますので、却下ですね。

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●以下追記:20181227
記事を公開した当日、後になって「グリッド設定に対する%で指定」し、「文字の比率を基準に行の高さを調整」のチェックを外した場合の「文字揃え」に言及する必要があるのではないかと気付きました。
※その時は、当然のように「文字揃え」が効かないのではないかと思い込んでいました。

で、ちょっと追試をしてみたところ…予想に反して「文字揃え」もちゃんと効きますよ…という結果になったので追記しておきます。

手っ取り早く、フレームグリッドの途中での挙動を検証してみました。
20Q/行送り30Hのフレームグリッドを用意し、一部の文字を32Qとした例(左)と160%とした例(右)を作成し、文字揃え/グリッド揃え/行送りの基準位置をそれぞれ統一しました。

文字サイズそのものを変更した場合は予想通りグリッドとのズレが生じています*2し、比率で変更した場合はズレません*3。さらに「文字揃え」も指示通りとなっています*4

*1:「文字の比率を基準に行の高さを調整」のチェックは「フレームグリッド」ではデフォルトでONになっています

*2:これは行送り値=文字サイズの100%=32Hですので当然ですね

*3:「文字の比率を基準に行の高さを調整」のチェックONの場合は当然ズレます

*4:流石です…何も文句はございません