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InDesignの合成フォントのシフト量のベースは?

私の場合は縦組みが多いので、文字揃えなど各種揃えは「仮想ボディの中央」にしているのが常態です。
横組みで和欧混植の際もほぼ同様で、それは下の画像のように欧文部分のベースラインを弄る必要がほとんどないからです。

わかりやすいように欧文ベースラインを表示させています(下線はオフセット0で欧文ベースラインに引かれます)

大抵は合成フォントを組むのですが、(ちょっとした理由から)この「仮想ボディの中央」揃えの和欧混植にピッタリ合わせる必要がある案件に遭遇し、少し考え込みました。
合成フォントのベースライン調整の値はどこのサイズを元に計算すればいいのか? 何をそんなに悩んでいるのかというと…元のサイズなのか、あるいは例のように116%などに拡大したサイズなのか? ということですね。
ここでまず理解しておかなければならないのは、合成フォントのシフト量は「欧文ベースライン揃え」の状態からの調整量だということ

そこで、この際なのでそれを検証してみようと…

計算しやすいように、50Q(12.5mm)で作成し、欧文部分を150%としました。


文字揃えは、上:仮想ボディの中央、下:欧文ベースライン

この上の状態に、下を揃えるにはベースラインシフト量を(以下のように)「-5.75H(1.4375mm)」と判断しました。

合成フォントを組み、半角欧文・半角数字部分を150%、シフト量は(試しに)元の50Qから換算して-11.5%としました。
※5.75/50=0.115(=1.4375/12.5)

このふたつを重ねると…ピッタリと重なりますね(意外と簡単に判明しました)。

つまり、合成フォントの欧文ベースラインの調整量は拡大前の元のサイズをベースに考えればいいことになるでしょう。

で、結論としては…InDesign合成フォントを組んだ際に欧文・英数字のサイズを大きくしたい場合…そのベースライン調整量はテキストフレーム内で同様のモノを作成してベースラインを調整し、その数値の元のサイズに対する割合を「%」に変えて入れればいい…ということになります。