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上付き文字・下付き文字

先日、twitter上で「上付き文字・下付き文字」が話題にあがり、




そのついでもあったので簡単に説明するために動画を作成し、YouTubeで公開した(Illustrator/InDesignとも考え方は共通)。

【重要】
文字メニューから設定する「上付き文字・下付き文字」については、InDesignIllustratorのデフォルトの設定値は「サイズ(58.3%=縮小率)」・「位置(33.3%=ベースライン移動量)」ともに同じですが、そのベースライン移動量の基準としている位置が異なりますので、同様には考えられません(InDesignは「仮想ボディの中央揃え」からの、Illustratorは「欧文ベースライン揃え」からの移動量となっているようです)。
この部分、少し誤解していました…InDesignは「文字揃え」の設定位置に依存するようです。
この作例はIllustratorでのものですので、かなりのズレが見られ、そのままでは使えませんが、InDesignは「文字揃え=仮想ボディの中央揃え」で充分に使えるレベルになっています。
後日、別記事でIllustratorInDesign同様の位置にする設定値を公開します。→ 参照
※この部分、2015.03.04+05追記


上付き文字・下付き文字についてIllustrator画面で解説しています。
Illustrator上で下付き文字にする場合は2種類の方法があります(上付き文字も同様)
文字タブのサブメニューから「下付き文字」を選択・適用する方法…あるいは
OpenTypeタブの「位置:下付き文字」を選択・適用する方法...
InDesignの場合も理屈は同じハズ.......
何らかの参考になれば幸いです。
尚、動画中でOpenType機能の分子・分母に関して言及していますが、
1/2などと表記する場合には大丈夫ですので、ここで訂正しておきます。

その後、気付いたことを補足したモノもアップロード。


先の上付き文字・下付き文字の補足事項です。
普段は分数をほとんど使いませんので、知らないことがありました。

要点を以下に纏め、さらに少々の補足を加えておく。

        • -

(OpenTypeFontの場合)上付き文字・下付き文字にするには2種類の方法がある。
「文字タブ」のサブメニューから「上付き文字・下付き文字」を選択・適用する方法
あるいは、
「OpenTypeタブ」の「位置」で「上付き文字・下付き文字」を選択・適用する方法

        • -


上記画像のように、OpenType機能を利用する方が太さ・位置なども適切に処理されるのでベターな方法だとは思うが、書体によってはその字形がセットされていない場合もあるし、処理対象は数字のみという制限もある。加えて、OpenTypeFont以外ではそもそも無理である。

        • -

一方、文字タブのサブメニューから選択・適用する「上付き文字・下付き文字」は……
「ファイル/ドキュメント設定/文字オプション」(Illustrator)、あるいは「環境設定/高度なテキスト/文字設定」(InDesign)でサイズと位置を調節可能で、その設定値は親文字を基準とし、比率(%)で文字サイズ及びベースラインの上げ下げをコントロールするので、使いようによっては便利かもしれない*1が、ウエイトを少し太めにするなどの処理も事情が許せば施したいところ。
文字のサブメニューからの上付き・下付き文字を親文字の仮想ボディに揃える計算は簡単…(和文従属欧文使用で欧文ベースライン位置を仮想ボディの下から12/100とした場合)…下は(12−12*縮小率)上は(88−88*縮小率)となる(下図参照)。

この辺りの記述も「欧文ベースライン揃え」からの移動比率に設定することになるIllustratorにのみ有効で、InDesignの場合は「仮想ボディの中央揃え」から考えれば大丈夫。
※この部分、2015.03.04追記

  • 一般的に和文フォントの欧文ベースライン位置は仮想ボディの下から12/100に設定されている
  • 知っている限りでは一部のフォントワークスのクラシックシリーズの書体はその限りではない
        • -

以下は「上付き文字・下付き文字」を親文字サイズの60%とし、それぞれを親文字の仮想ボディに揃えるべく上記の計算式からベースラインの移動量を計算し、設定した結果。

  • 間の幅広の「2」は天地60%に変形したモノ、当然、その位置関係は「文字揃え」に依存するのだが、それと「上付き文字・下付き文字」がピッタリ揃っていることに注目していただきたい*2
  • デフォルト状態でこの数値を設定しておけば、後々の手間もなく、そんなに不細工な結果にはならないだろう



尚、ベースライン移動量を「0%」とした場合の位置は(普通の変形と同様に)「文字揃え」に依存する。


※なので「0%」としたうえで、文字揃えを「仮想ボディの上」「仮想ボディの下」とするだけでもいいかもしれない。(この部分、2015.03.04追記

*1:比率で計算するので具体的な文字サイズそのものには依存しない…よって、親文字のサイズ変更にも特に手を加えることなく対応可能…

*2:いずれにしても仮想ボディいっぱいあるワケではなく、まして「上付き文字・下付き文字」はおもに英数字なので、さらに微調整が必要になるケースがあるのは致し方ない