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ダブルミニュートにご注意

※文字そのもののユニコード位置は正確には情報パレットのモノを参照する必要があるが、この記事の一部のユニコード表記は字形パレットを参照したため正確さに欠ける。(100320追記


タテ組の本文をテキストデータで支給される場合、最終的にはダブルミニュート(いわゆる「ちょんちょん」)にしなければならない部分にUnicodeの201C(Shift-JISの8167)/201D(8168)を入力してある場合と301D(8854/8780)/301F(8855/8781)を入力してある場合がある。
ご存知の方も多いと思うが、これがちょっとややこしいことになっている。
これらを入力したものを並べてみた。
3つめはShift-JISの8780と8781である(これも301D/301Fになる)。


ご覧のようにモリサワのPro書体やマティスなどUnicode3.0準拠の比較的古い書体は201C/201Dもダブルミニュートに置換されているが、モリサワPr5書体や筑紫明朝など比較的新しいUnicode3.2準拠の書体は置換されていない*1



これらは字形パレットから等幅全角字形を適用することで解決する。



ただ、問題はこれだけではない。
一見大丈夫なような後ろのUnicodeの301D/301F入力だが、字詰めを変えてみると禁則処理がかかってくれないのが判る。



禁則処理セットをカスタマイズすれば解決するのだろうが、私はいつも201C/201Dの等幅全角に置き換えてしのいでいる。
CS4以降なら正規表現スタイルで設定しておけば大丈夫(2011.11.02追記



これは、私の場合「環境設定/組版/CIDベースの文字組みを使用」をONにしているので、横組みでも同じような手順が必要なこととも関係している。
モリサワのPr5に関連する字形変更資料
InDesignの勉強部屋さんのStudy40「CIDベースの文字組みを使用」



少し話はズレるが、CIDコードに対応した字形そのものはあるにもかかわらず、丸数字・歌記号(山のようなの)など一部の記号においてフォントを変更するとロックがかかって、字形がないといわれる場合がある。(例の場合は小塚明朝Rになってしまっているが、判別しづらいものもあるので注意が必要)




これもUnicodeバージョンとの関係で、当該の字形にUnicodeがふられているものと、ふられていないものがあるからだろうと推測する。いつも苦労するのです。

*1:これにはモリサワ・パスポートでPr5書体を入手するより前に筑紫明朝を入手して、喜んで本文組に使用したときに気がついた。当時は何故か判らず、部分的にモリサワを使用してしのいだのだった。