なんでやねんDTP・新館

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Illustratorの異級数混植での設定

以下(画像の文面)のようなことを言うと「なんで?」と思われるかもしれない。


●「文字揃え=欧文ベースライン」の場合(欧文基準の行送り)



誤解されるといけないので確認しておくが、テキストの文字サイズが何種類でも、基本となるサイズとより小さいサイズの組み合わせなら何の問題もない。下揃えにしたければ「文字揃え=仮想ボディの下」とすればイイだろう。
「平均字面の下」でもイイかもしれないが、その数値情報はフォント制作者に依存し、また同サイズであっても書体によって天地位置が移動することになり、意図しない結果になることもあると考えられる。参考


では「文字揃え=仮想ボディの下」で基本サイズより大きな文字が混じっている場合はどうなるのか……


●「文字揃え=仮想ボディの下」の場合(欧文基準の行送り)



問題点が判りづらいが*1、別の例をお見せすればすぐ判る。



欧文ベースラインは一般的な和文フォントの場合、仮想ボディの下から120/1000の位置にあり、当然のこと、欧文ベースラインより下の部分は文字サイズに比例して大きくなるする。
行中に基本サイズより大きな文字があると、その仮想ボディの下に揃えることになり、基本サイズの文字は下にシフトされることになるので、結果として(基本サイズの)行送りのピッチとしては揃わなくなる。


●「文字揃え=仮想ボディの上」の場合(日本語基準の行送り)



図中に書いてあるとおり、こんな揃え方をすることはないだろう。


以下はオマケ……



この理由は以下の記事辺りをご参照ください。
横組みでの文字揃えの選択
Illustratorでの文字組_その3_「行送り」補足


ついでに、以前にも使った画像を貼っておく。



ここでホントにお伝えしたいのは……InDesignならこんなことで苦労することも、我慢することもない……ということであるのだが……

*1:「で」の位置を比較すれば何とか判る