CS5以降のリガチャや数字など…
InDesign上での欧文や数字の挙動で、先日から少し気になっていたことを検証してみたので、結果をご報告しておく。
最初のきっかけは twitter上での@Hajime_Okumaさんの以下の呟き。
InDesignCS5.5やCS6でGaramond Premier ProのThやfbのリガチャ(合字)が表示されないんですが、ボクの環境だけでしょうか? CS3だと表示できます。また、CS5.5やCS6でもMinion Pro Regularのリガチャは正常に表示できます。
— 大熊肇さん (@Hajime_Okuma) 6月 27, 2012
その後、別の知人に欧文のオールドスタイル数字を呼び出す方法を説明していて話が嚙
み合わないことがあった(当方CS4、先方CS5)*1。
この二つには何らかの関係がありそうだとは思ったが……検証する時間がなかった。
で、時間が出来たので、ごくごく簡単に検証すると以下のような結論になった。
まず、
CS4までは「言語=日本語」ママでリガチャもOpenType機能の各種数字も適用できる。
- 数字部分は上からデフォルトの数字/(後はメニューの順と同じく)等幅ライニング数字/オールドスタイル数字/ライニング数字/等幅オールドスタイル数字*2
- これらの数字については、id:NAOIさんのInDesignのライニング数字とオールドスタイル数字と題するエントリに詳しく解説されている
しかし、そのファイルをCS5以降で開くと……*3
すべて無効になる。
そこで、言語を「英語:米国」などに変更すると……*4
再度、有効になる。
CS4を境にして、バージョンを跨いだファイルの更新などには、リガチャや数字の挙動に万全の注意が必要ということ。
なお、この挙動はフォントにもよるらしく、CS5以降でも「言語=日本語」ママで大丈夫なモノもある*5。
で、最近のやりとりでの、大熊さんの簡潔なまとめなど。
@works014 @n_yuji まとめると、以下の条件が3つ重なると、異体字が表示できなくなるということですね。1)欧文オープン・タイプ・フォントのバージョンが 2.0以下。2)InDesignのバージョンがCS5以降。3)「文字」の言語が「日本語」。
— 大熊肇さん (@Hajime_Okuma) 8月 7, 2012
@works014 @hajime_okuma ですね。DL購入したフォントはあらたにDLし直すとバージョンが上がってたりしますけど、かつての付属フォントが使い物にならなくなったのはちょっと痛いです…
— 西岡裕二さん (@n_yuji) 8月 7, 2012
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この辺りのきっかけとなった呟きを遡っている間に、以下の呟きを発見(!?)……
うーん……つまるところ、
この記事はこういうやりとりをすっかり忘れたうえで、書いたものであります。
@hajime_okuma @n_yuji @works014 @kan0u 服部さんに教えてもらいました! kb2.adobe.com/jp/cps/883/cps… フォントのバージョンと文字パレットの言語が関係してます。イラレは言語に日本語がないから古いバージョンでも効くんですねー
— ものかのさん (@monokano) 7月 1, 2012
上記(下記も同)のリンク先が消えているのでこちらを→ アーカイヴ
@monokano これ、オールドスタイル数字なども…知り合いと電話でやりとりしたことあり…先方5.5、当方CS4で噛み合わず…やつとスッキリ… @hajime_okuma @n_yuji @kan0u
— 大石十三夫/おぢんさん (@works014) 7月 1, 2012