なんでやねんDTP・新館

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縦組み中のアンカー付きオブジェクト処理

先日、ふと思いついて、以下のようなことをtwitterで呟きました。



どういうことかというと、縦組み中では下の画像右のように、版面に対して「−90°」回転がかかった状態で挿入されます。
そろそろもうええ加減に、この仕様の変更を提案すべきではないかと(軽く)思いついたわけです。
※以下、作例は(MacOSX Yosemite上のInDesign CS6にて…



なぜこうなるのかを愚考してみたところ……以下のような仮説が導き出されました(画像中でも簡単に図示しています)。
アンカー付きオブジェクトとして挿入されるオブジェクトは字送り方向に対して左へ90°戻した方向を天として挿入される……なので、横組みは「右方向に対して上」、縦組みは「下方向に対して右」がそれぞれ天となる……
なんの根拠もありませんが、そのように考えると辻褄は合います。

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蛇足になりますが……
作字したものやアイコンなどを1文字分として正確に配置したければ、オブジェクトそのもののサイズを文字サイズと合わせておけば、ペーストするだけで大丈夫(オプションは弄る必要はありません)…「仮想ボディ」みたいなモンですね…今回使用したのは左下のオブジェクト:文字サイズ相当の空のグラフィックフレームとグループ化したモノ(拡大表示しています)


で、もう少し幅を広げて、和文縦組みの中に偶に出現する欧文文字列に対してはどうなのかと考えると……ママで十分です……なので仕様変更を提案しても、一蹴されるだけだろうと結論づけざるを得なくなりました。


要するに、手作業で修正する必要があるのですが、それにも幾つかの対処法がありますので思いつくママに挙げておきますと……
●オブジェクトの回転属性を「−90°」→「0°」とする

  • オブジェクト/変形/90°回転(反時計回り)や下の画像のコントロールバー赤ライン部分など

●テキストツールでオブジェクト部分を選択して「縦中横」を適用する
●予め「90°回転」させておいたオブジェクトを挿入する
といった方法が考えられます。
※テキストツールでオブジェクト部分を選択して「文字回転」を適用しても変化はありません



※この内では、「文字スタイル」に登録できる「縦中横」が扱いやすいのでオススメ!↓

  • オブジェクトスタイルには角度はありませんでした…



なお、冒頭の部分で“版面に対して「−90°」回転がかかった状態”としましたが、以下の画像にあるように、アンカー付きオブジェクトの回転属性部分の表示は、「文字列中での角度」とかではなく、「版面に対しての角度」なのだろうと判断しています。