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「表と段落のアキ」と行送りの基準位置

以前から気になっていた InDesignの「表の属性/表の設定/表と段落のアキ」と「行送りの基準位置」の関係について、簡単に検証してみました(OS X 10.10.5, CS6)。

私は主にフレームグリッドで作業しており、その際には表や図版は「アンカー付きオブジェクト」として配置することが多く、今まで気になりながらも放置していた結果、本日やっと…

プレーンテキストフレーム内の表組みに対して「表と段落のアキ」は前・後とも「2mm」と設定し、行送りの基準位置をそれぞれ変更した4パターンを作成。
さらに「行送り値」を様々に変更して4パターン……計16パターン作成し、観察してみることにしました。


すべて(改行マークも含めて)12級の状態で、各プレーンテキストフレームに対して「オブジェクト/オブジェクトサイズの調整/フレームを内容に合わせる」を実行…その結果を最終行に記入してあります(計算しやすいように、表の前後には1行だけの状態にしました)






  • 「行送りの基準位置」=「仮想ボディの下」の場合は偶然の一致(行送り値=文字サイズ)


結論からいってしまうと……
行送り値に関わらず、(常に)フレームサイズが正しい(表と段落のアキが設定した通りになるのは「行送りの基準位置」=「仮想ボディの上」だけであるということになります(0.1mmは表の罫幅がプラスされた結果ですね)。
但し、表と前の段落とのアキは「行送りの基準位置」の選択に関わらず設定通り確保されています

観察して気付いた点を挙げれば……
の状態のフレームサイズを元にのフレームサイズを考えた場合、「仮想ボディの上」以外は「行送り値の差」がフレームサイズに反映されている
を比較すると…表の後の段落の「行送りの基準位置」=「仮想ボディの下」の場合は、行送り値が文字サイズと同等であれば設定通りのアキが確保される*1
※他の設定の場合も追究すれば解るでしょうが、あまり有意義とは思えないので…これぐらいで…

行送りの基準位置が「仮想ボディの上」以外の場合は、その増減によって前の行(段落)とのアキが増減することを考えれば当然なのかも知れません……ということでしょうか……よくわかりませんが、ご留意ください。

*1:さらに蛇足として付け加えるならば、「行送りの基準位置」=「仮想ボディの下」vs「欧文ベースライン」のフレームサイズの差は欧文ベースライン位置に拠るということ…