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字形パレットと異体字情報

図は、それぞれInDesign CS2で先頭の文字を選択した状態での並び順と字形パレットから読みとれる情報。



「靱」の例では、jp78というのが2つ並んでいるが、親文字のユニコード毎に色分けしているので判る通り、例えばCID7710はユニコードの976Dの、CID7880は9771のJIS78字形として(字形タグによって)呼び出されるということ。
この例のから判るように(タグ付きテキストなどで)異体字タグで字形変換する場合には、ユニコードあるいはシフトJISコードと異体字タグとの関係に注意が必要だが、字形パレットで読みとれる以外にも字形タグが利用できる場合がある。
下の一覧は最上段の親文字に対して左欄の字形を字形メニューから適用したモノ(jp04はCS3で置換した)。



青で囲んだ部分は字形パレットの情報のみでは読み取れないが、これらの字形タグももちろん色々な方法・場面で利用可能である。


上記以外では一番上の画像の「竜」「兎」の末尾にあるように「aalt」タグに数値を付加して表現することも可能である。
以前作成したInDesignスクリプト配給所さん(三島梅花藻さんとこ)の「連続文字置換用スクリプト.jsx」で利用する各種置換テーブルでは、この「aalt」タグを多用することになった。下の一覧は最上段の親文字に対して左欄の数値を付加して「aalt」タグを適用したモノ。



その付加する数値は字形パレットの並びから判断出来ることは、id:NAOIさんに直接お会いする機会があり、その際に詳しく教わった。



この場合も親文字として利用できるのはユニコードで書き分け可能な文字のみ(上の例ではバックが黄色でない文字)。InDesign CS2ではCID順に並ぶので、それぞれ当該字形を0と数えて、順に1〜ということになる。
(つまり、置換後の親文字をCIDの数値の小さいものにしておく方が安定するといえるとのこと)


ところが、CS3ではかなり並び順が変わってしまうので少々驚いた。


  • 上がCS2、下がCS3


一瞬、文字化けを疑ったが「aalt」に付加すべき数値はやはりCID順で同じだった。冷静に考えれば、こんなことで文字化けを心配する必要もないのかも知れないが……。
NAOIさんも「CID順」とおっしゃっていた記憶があるので、CS4ではCS2と同じ仕様に戻ったのかな?*1


(以下、090420追記
NAOIさんからいただいたコメント内容を確認してみると



字形パレット(パネル)メニューの最下部に「字形のソート」というのがあり、「CID/GID順」にチェックを入れるとCS2と同じ並びになった*2。これでひと安心、ありがとうございました。


※理解を助けるため少々記述及び画像を追加・変更した(2010年02月)
その結果、「パネル/パレット」と用語が混在しているが、ご寛恕乞う。

*1:持ってはいるが未だインストールしていないので未確認

*2:もちろん触った覚えがないので、デフォルトは「Unicode順」だろう