部分字形「皀」
ずっと気になってい部分字形「皀」を有する異体字群(とその親字)を一覧にしてみた*1。
各々の字形下のCID以下4段目までは字形パレットから読みとれる情報。
5段目からは各親字に字形パレットのメニューから各字形を適用して確認した。
- ユニコード値をまたいだ異体字タグは字形パレットには表示されない(図中の緑地色部分)。
- InDesign CS2で作業を行ったため「jp04」字形は確認していないが、nlck(印刷標準字形)と同様のハズ。
その下は手持ちの辞書類*2での常用漢字の旧字体、あるいは表外字の親字(見出し字)の字形を示したモノ。
- 『新字源』・『漢字源』の凡例には部分字形を統一した例としてのこれらが挙げられているので、辞書としてある程度統一された結果であるので……。
- 『常用字解』は旧字形として( )内に挙げられている字形、『人名字解』では見出し字の字形を示した。(『人名字解』の凡例には字形学の観点から「人名用漢字別表」とは異なる字形を見出し字としたことが明記されている。)
- 最下段(自家版)は私製の置換テーブルで採った字形。
- 「即」:旧字は『新字源』『新潮』では左部分は右の「卿(CID7661)」のセンター部分と同一の字形。
- 「卿」:『漢字源』では親字にCID7661の字形を掲げ、旧字として13719を掲げている。
- 右4画としたのは「すでのつくり」部分が「慨(CID13677/13678」の様に4画に作った字形。
- 「厩」:『漢字源』では親字にCID20271の字形を掲げ、旧字として「すでのつくり」部分を4画に作った字形を掲げている。
- 「饗」:『漢字源』では親字にCID7968の字形を掲げ、旧字として6370を掲げている。
ここで気になったのは「既」の旧字体。康煕別掲字なので見落としていたが、『明朝体活字字形一覧』を参照してもCID13701が優勢。
他にも色々気になるモノがあるし……置換テーブルを見直す必要が出てきた。