なんでやねんDTP・新館

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2009-01-01から1年間の記事一覧

「文字組みアキ量設定」が……

エライことになってしまった。 特殊なツメ組み用の「文字組みアキ量設定」が必要になり、まずはいつも使用しているモノをコピーして、全選択状態で優先度をすべて「なし」にしたモノを作成した後に、括弧類などを個別に変更するつもりだったが……。 全選択状…

オバカな組版例_06

合成フォントの組み合わせも適切なモノを考えるべきだという例。 事務所に来る置き薬屋さんが置いていってくださった情報誌の表紙部分(右)と中面のタイトル部分。 (おそらく)モリサワのA1明朝と秀英かなの組み合わせ。 凝ったつもりだろうが、漢字部分に…

日本語文字組版_文献紹介

社会生活一般において、「常識」「普通」「一般的」なんぞという概念を忌み嫌う私だが、こと「組版」に関してはそうでもない。 先人の言説に学ぶことなく、それに逆らうようなことは主張すべきではないとも思うから。 どなたかの参考になるかもしれないので…

引用文に続く段落の扱いについて

いま読んでいる本に『国語審議会 迷走の60年』*1というのがある。三分の二ほど読み進んではいるものの、あまり面白くないので最近は手が伸びないのだが、その本文中には引用部分が夥しい*2。 その組み方はほぼ以下のようなモノ(例は当該書149〜151頁、実際…

オバカな組版例_05

今回の例も「宝庫」の朝日新聞(091203朝刊)の全面広告より。 当初は図の赤線部分に目がいった。小数点は中黒を使うべきであり、「%」も統一すべきである。 で、基本的にプロポーショナル組みなのだが、青線部分のバラつきが気になった。 それを再現しよう…

オバカな組版例_04

同じような例なのでスルーしようと思ったが、あえて掲げておく。 昨日(091202)の朝日新聞朝刊の全面広告の一部。 もう、何もよう言わんワ。アホちゃうの? こうなってしまった経緯はもちろん知る由もないが、こんなモノを見ると文句を垂れるよりも、情けな…

オバカな組版例_03

先日の縦組バージョン。 大阪の朝日新聞が発行している情報誌の4段組ページの1段目(右)と2段目(左)。 1段目は16字詰め(一部禁則処理のため15字)だが、2段目は同じ天地にほぼ15字詰めとなってしまっている。 写真と組み合わせたレイアウトのため、行数…

オバカな組版例_02

一見、ベタ組みを思わせる組版結果であっても、組み幅が文字サイズの整数倍になっていないモノはよくあるが、前回の例はちょっと特殊かも知れないので、ホントによく目にする例を挙げておく(自宅に届くCATVのプログラム情報誌より*1)。 これに、1段落目の2…

オバカな組版例_01

前の記事のコメント欄で話題にあがったオバカな組版例は案の定、スグに見つかった。 休刊してしまったあるDTP関係の雑誌*1の一部をスキャンして、「文字組み 虎の巻」なんぞと笑わせてくれる*2タイトル部がモッタイナイので付けておいた。 細かい指定は判ら…

組版担当本の紹介_『校正のこころ』

先日の記事で進行中としていた書籍が店頭に並ぶ頃、本ブログの読者にも関心があるであろう内容なので紹介しておくことにする。校正のこころ作者: 大西寿男出版社/メーカー: 創元社発売日: 2009/11/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 38回この商品を含む…

「GlyphPalette」_さらに追い打ち

先日の記事でダメ出しをした「GlyphPalette」。 無料でオマケとして付いてくるモノなのであまり文句をつける筋合いもなく、開発された方には申し訳ないが、もう少し。 「アップグレードキット 2009」の附属パンフには以下のような解説がある。 上には総画数…

期待はずれの「GlyphPalette」

モリサワ・パスポートの「アップグレードキット 2009」が届いた。 「GlyphPalette」というオマケが付いているというので期待していたのだが…… 残念な結果に。 インストールCDの「はじめにお読みください.txt」よりコピペ。 2. GlyphPalette ・モリサワOpenTy…

「デフォルトでヒゲ付き」のfont_各様

先のヒゲ付き字形に関連して。 一般的な書体では下の状態が標準字形(=90JIS字形、例はFOT-筑紫明朝 Pr5 R)であるが、 以下、末尾の「上記以外」部分の補足 1行目は90JISにて変更(但し「靱」は2行目に入るべきモノ) 2行目はJIS X 0213:04変更(04JIS)に…

写研_ヒゲ無しモード切替対象文字一覧

資料を整理していたらある電算写植の出力センターの「サポートマニュアル」なるモノが出て来た。 その中に以下の図があった。 これを見ると以前に常用漢字や人名用漢字にヒゲを生やす置換テーブルを作成した際の字種とほぼ同じ。 ※ゴシック系では右払いの起…

組版の本_「明解 日本語文字組版」

私が組版の基本参考文献のひとつとしている『明解 印刷ガイドブック DTP実践編』のPart:1「明解 日本語文字組版」。 表紙と「明解 日本語文字組版」部分の目次 鈴木一誌/前田年昭/向井裕一 玄光社/1999年9月1日発行/B5 152ページ/定価2,205円(税込み)/ISBN…

意外と知られていない_テキストエリアの変形など(ai)

昨日(091106)の大阪DTPの勉強部屋の分科会での話題で、意外と知られていないことを……。 ※作例は Adobe Illustrator CS3(ver.13.0.3)_Mac OS X 10.4.11 下図のように適当に作成してしまったテキストエリアを左右60mmにしたい場合、 正確にガイドを引いて…

ルビの中黒_とりあえずの解決策

現在進行中の案件で「専門用語」に「テクニカル・ターム」とルビを振る部分があった。 ルビ用の中黒が大きく表示されてしまうバグは既報の通り(下の画像中)。 よってこういう場合、普段は「Open Type Proのルビ用字形を使用」のチェックを外し、ウエイトを…

写研_簡易文字盤の台紙

こんなモノが出て来た。 写研の自作文字用の簡易文字盤の台紙。 測ってみると仮想ボディは12.75mm(51H)、ピッチは15mm。 これを1/3に縮小するので仕上がりは17Q相当、5mmピッチとなる。 これに作成した文字を貼り込んで、ネガフィルムを起こし、それを専用…

中付きルビ_親文字間の調整

InDesignのルビ設定はほとんどカスタマイズすることなく使っているが、中付き3字ルビの場合には前後の文字種によっては微調整が必要になり、苦労していた。 が、それについて新しく判ったこと(今まで知らなかったこと)。 「ルビの位置と間隔」は「モノルビ…

合成フォントの「和欧文間隔」の仕様変更?

先日の記事で保留扱いとした件が気になったので、以前の記事で使用したファイルをCS3で開いて確認してみた。 当時CS2で問題になっていた「縦組み中の欧文回転」をオンにした場合にペアカーニング情報が悪さする件は CS3で解消されている。 上の(3)に合成フ…

縦中横と縦組み中の欧文回転のアキ量

いわもとブログのここ数カ月で公開されたTechNoteです(InDesign)という記事経由で縦中横と縦組み中の欧文回転ではアキ量が異なる(InDesign CS3/CS4)という記事を拝見した。少し気になったので……。 当該記事の例をもう少し親切に再現すると以下のようにな…

写研の81年の字形変更は快挙であった!

新しく入手した資料によって書体によって字形を変更した字種に差があることが判明したので、以下の記述は必ずしも正確ではないことをお断りしておく。その辺りは後日記事にするつもりではあるが……(100707追記) ここに例示したLMとLHMの例でいえば、81年の…

大阪DTPの勉強部屋の作成資料

週末(091003)に大阪で開催される「大阪DTPの勉強部屋」の第3回勉強会のスピーカーを仰せつかっている*1。 内容は、「デジタルフォント以前の手動写植ではどんなふうに正字・外字・記号に対応していたか。」ということで、写研の手動写植機の文字盤を例に挙…

文字ツメの効果的な使用例_01

文字ツメをこきおろした →Booster005_HW_follow_new.pdf からでもないが、その文字ツメの効果的な使用例をひとつ紹介。 例えば下のようなメインタイトルとサブタイトルの組み合わせで、ツメ組み・キッチリ頭揃えとしたい場合。 メトリクスを使用しても、元に…

テキストフレームを内容にフィットさせる_注意

DTP Transitさんで少し前に紹介されていたTips、「InDesign:テキストボックスをぴったりさせる」の件。 この機能の目玉は行方向のみならず、文字列方向にもフィット可能な点で、上記の記事で知って以来、多用してはいるのですが、CS3の方は少々注意が必要で…

InDesignの改行位置判断の基準_お手上げです

記事(及び画像)中で【行末約物】の扱いについて「全角/半角浮動」「全角/半角(浮動)」などと表記してあるものは「状況により全角/半角の二者択一」という意味であり、決して中間値を採るという意味ではありません。私の(用語的な)理解不足による不適切…

InDeaignの改行位置判断の基準_00

記事(及び画像)中で【行末約物】の扱いについて「全角/半角浮動」「全角/半角(浮動)」などと表記してあるものは「状況により全角/半角の二者択一」という意味であり、決して中間値を採るという意味ではありません。私の(用語的な)理解不足による不適切…

「調整量を優先」と「文字組みアキ量設定」_結

とりあえず、前回カスタマイズした「文字組みアキ量設定」の挙動を確認する。 図中の設定は各々上から 行末受け約物全角/半角(default) 行末受け約物全角/半角+行中句読点全角固定(test01) 行末受け約物全角/半角+行中約物最小値・優先度などを少々カ…

私の(も)「文字組みアキ量設定」_改

記事(及び画像)中で【行末約物】の扱いについて「全角/半角浮動」「全角/半角(浮動)」などと表記してあるものは「状況により全角/半角の二者択一」という意味であり、決して中間値を採るという意味ではありません。私の(用語的な)理解不足による不適切…

「調整量を優先」かつ「ぶら下がり/あり」組版時にみるバグ

記事(及び画像)中で【行末約物】の扱いについて「全角/半角浮動」「全角/半角(浮動)」などと表記してあるものは「状況により全角/半角の二者択一」という意味であり、決して中間値を採るという意味ではありません。私の(用語的な)理解不足による不適切…