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組み方向の変更と文字揃え_Illustrator

またまた、ほんとに些細な(でも重要な)注意点*1


下のような文字列があって、見栄えの観点から「+/と/×」をそれぞれやや小さく見えるように変更した(作例はAdobe Illustrator CS2)。


  • 左は使用フォントを変更したので、ベースライン位置の関係でセンターがズレた(フォントにもよる)。
  • 右は文字サイズを90%相当に変更したので、当然センターがズレた。


共に文字揃えを中央にすることで解決はできる。
ここでは左の例のように、文字サイズが同じでもベースライン揃えではセンターがズレルこともあることを頭に叩き込んでおきたい。
(作例はFOT-筑紫ゴシック ProとFOT-グレコ Stdで同メーカーのモノ)

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(以下、※赤字部分090702 12:55追記
※この部分、あるツールで確認するとベースライン位置は共に120/1000になっている。ということは……判らないのでメーカーに問い合わせ中。しかし、和文フォントのベースライン位置が120/1000ばかりとは限らないので起こり得ることであることは確かで、リョービの仮名書体でこうなった経験は実際にある。
(以下、青字部分090708追記
「続・ベースライン位置のズレ」という別記事に書いたが

実は、弊社のグレコロダンなどいわゆるクラシック書体と言われるフォントのベースラインは840・160でした。

という返事があった。

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が、例えば書籍の表紙タイトルなどを背文字に流用するなどの目的で、ドラッグコピーしたものをタテ組に変更すると、



何故か文字揃えは欧文ベースラインに戻ってしまう(図の左)。右のように、必ず再度文字揃えを中央に変更することを忘れてはエライことになってしまうので要注意*2


このタテにした場合に設定が変更される件はInDesignでは特に気をつける必要はない。


上の例をInDesignの下線と打ち消し線を使って図示すると……


  • 青ラインは下線設定で「オフセット=0mm」でベースライン位置に引かれている(のだと思う)。
  • 赤ラインは打ち消し線で基本的に「オフセット=文字サイズの38%(標準的な和文フォントに共通)」としてある(「自動」ではない)が、フォントを変更した部分はほぼ天地センターに来るように微調整した(こちらは偶然だろうが「自動」と微差)。
  • 左の最下段は少々ズレが発生しているが……私が悪いわけではないので……ご勘弁ください。


なお、文字サイズは同じなので文字揃えは仮想ボディを基準にするものなら違いはないのは当然のこと。



さらに合成フォントを組む際にベースラインの調整が必要かと危惧して検証してみたが、その必要はないようだった。


*1:連日の更新だが、ヒマなワケではない。書いておこうと思うと……

*2:作例の字種はズレが判別しやすいが、こんな例は稀。私はいつもうっかり引っ掛かりそうになる