なんでやねんDTP・新館

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オバカな組版例_06

合成フォントの組み合わせも適切なモノを考えるべきだという例。


事務所に来る置き薬屋さんが置いていってくださった情報誌の表紙部分(右)と中面のタイトル部分。



(おそらく)モリサワのA1明朝と秀英かなの組み合わせ。
凝ったつもりだろうが、漢字部分にはA1明朝特有のボケが効いているのに仮名はボケていない……明らかにミスマッチだと思う。
下も同じで、一番下のピンクだけがすべてA1明朝の組み*1



そういえば、いつだったか本文組版を担当した書籍で、著者紹介と奥付をデザイナー(装幀者)がイラストレーターで組んだモノを支給されたのだが、すべてA1明朝で組んであった*2
「オイオイ、使うところを考えろよ」と言いたかったが、うるさがられてもイヤなので「どうでもエエわ」と考え直して、そのママ貼り込んでおいたことがある。


●ついでなのでイベントの紹介を3件
未だミクシィにしかあがっていないが、DTP Boosterの「010」
もじもじカフェの第21回「日本語の文字と組版を考える会を振り返る」
文字研究会の第4回ワークショップ:文字―言語生活のなかの文字―/第1回研究会


●コメント欄を受けて以下追記(091216)

下の画像にあるようにA1明朝には、写植の印刷物の少々ボケた印象を出すために、特殊な処理が施されている。



赤○部分が特徴的なのだが、元となった写植の文字に較べても過剰なまでの効果が文字全体に効いている。
なので、安易に合成フォントとして使用すべきではないだろうというのがこの記事の主旨。

*1:もう少しマシにツメられないものか?

*2:もちろんアウトライン化されていたが、一部修正をさせられた……アホか