常用漢字の部分字形_「次」と「祭」
例の「表外漢字の正字化」は、まだ続きがあるのだが遅々として進まない。お気づきの方もあろうが、私の判断基準がブレまくっていて……。
息抜きといえば何だが……。
上は『新潮日本語漢字辞典』の部分字形「次」を有する常用漢字の部分。左端に「資」の参考部分を挙げたが、要するに「常用漢字表」の字体を正字とするならJISの例示字形は別体であるということ。
下に主要ベンダーの字形を掲げたが(普通に表示されるのはCID22xxのモノ)、リュウミン/ヒラギノは各々独自路線をとり、イワタ*1は例によって入れ替えてある。
コメント&トラックバックをいただいた安岡孝一氏にお会いする機会がつい先日あり、ひとつ教えていただいたので追記しておく(以下青字部分:090210追記)。*2
常用漢字では部分字形「次」を有するものは他に「盗(U+76D7)」があるが、康煕別掲字として「盜(U+76DC)」が掲げられているように「次」部分は元は「さんずい」故にこれは又別の話とのこと。Adobe-Japan1-xにも康煕別掲字以外に異体字はない。
なおよく似たケースに、04年に人名用漢字に追加された「羨(U+7FA8)」の「さんずい」部分が「にすい」になっている「羡(U+7FA1)」があるが、参照した『新潮日本語漢字辞典』『新字源』『漢字源』とも別字としている。
部分字形「祭」を有する常用漢字群にも同様の記載があるが(ヌ様の部分が突き抜けるか否か)、これに関してはAdobe-Japan1では区別していないようだ。
なお、「祭」は_常用漢字表/(付)字体についての解説/第1 明朝体活字のデザインについて/2 点画の組合せ方について/(4)交わるか,交わらないかに関する例_に挙げられている。